タヌキ猫です。
羽田空港 国際線昼時間帯(6-23時)を巡る日米航空協議
がようやっと2016年02月18日に決着をみました。
本来は2014年03月30日の発着枠拡大に合わせる形で合意しなければ
ならなかった事案にて、およそ3~4年に渡る交渉を経て
この日を迎える形となりました。
決定した内容事項は 昼時間帯にて日米双方5便ずつ認める
というものなのですが 昼時間帯・日米双方5便のうち
「深夜早朝時間帯の双方4便を昼時間帯に移行」なる文言が
一度、詳細等は国土交通省航空局 航空交渉室発表の
プレスリリースをご覧頂きたいのですが
はぁ??? っていうのが、合意内容をみた率直なタヌキ猫のコメントです。
現在ある深夜早朝時間帯枠4枠は新規でみるならば1枠のみとなります。
深夜早朝時間帯(23-6時)という、日米路線においては使いづらい路線
ながらも、その発着枠を昼にただ移すというような内容にて
結果から見れば、これだけの時間を要しておきながら
なんだこの実りの無さは と感じざるを得ませんが、
デルタ航空の凄まじいまでの外圧・成田空港の地位低下を
鑑みての判断なのかな と大人なコメントを書いてはおきますが
2016年02月22日現在、羽田空港 国際線 米国路線 発着枠 は
深夜早朝時間帯(23-6時)という成田空港クローズ時間帯に
合わせた運用が続いています。
日米双方4枠を有しており、現在の路線はご覧の通りです。
JAL サンフランシスコ(JL002/001) ホノルル(JL080/089) 2枠
ANA ロサンゼルス ホノルル 2枠
アメリカン航空 ロサンゼルス 1枠
デルタ航空 ロサンゼルス 1枠
ユナイテッド サンフランシスコ 1枠
ハワイアン航空 ホノルル 1枠
国土交通省航空局発表の資料を見る限りですと、ご覧の路線が
昼時間帯(6-23時)に移行するとのことなのですが。
この辺は、ブログをご覧の皆様の方が詳しいかと思いますが、
必ずしも、現在、就航している都市に運航しなければならない
ということでもないのでしょうか
ホノルル便を昼時間帯運航っていうのも、ちょっとねぇ
ある意味、昼時間帯を狙うならば、ビジネス路線を突っ込んで
きたいのが、各エアラインの思惑かと思います。
既に、アメリカン航空は、秋の冬スケジュールを目途に
ロサンゼルス線の昼時間帯移行を目標に掲げています。
AA 幹部発言として、羽田からニューヨークを結ぶ路線が無いのは
おかしいなる発言があったようですが
その路線を無くしたのはどちらさん? と同じワンワールドアライアンス
の幹部発言としては??? と感じてしまいますが(苦笑)
深夜早朝時間帯から昼時間帯にご覧のエアライン路線が移行
するわけで、就航都市の変更があるかもしれませんが、
日米双方に割り当てられる昼時間帯枠5枠のうち4枠は確定しました。
残す昼時間帯枠「1」枠を巡って、日本勢ではJAL・ANAが
米国勢ではアメリカン・デルタ・ユナイテッド・ハワイアンが争います。
深夜早朝時間帯枠では、現行「4」枠が昼時間帯に移行する形にて
新たに「1」枠を日米共に争います。
米国勢は昼「1」・深夜早朝「1」をそれぞれに4社にて争うわけですから
相当、熾烈な駆け引きが繰り広げられることでしょう。
中でも、デルタ航空は、羽田発着枠を拡大するのであれば
成田で使用している25枠がほしいと、あまりに大きなバルーンを
ぶち上げてしまいましてね(汗)
国土交通省航空局のプレスリリース(PDF)にて見る限りでも
他の米国エアラインを突出している以遠権がありますからね。
当初、この18日妥結した航空協議も今月初旬に開催予定だったのですが、
米国側の調整が必要とのことで延期された経緯があります。
日米航空協議の決定次第によっては、日本路線撤退も公言
するなど、外圧を通り越した「脅し」にまで至っており、
アメリカンのワンワールド・JAL ユナイテッドのスターアライアンス・ANA
といった、日本におけるパートナーが存在しないことが、その先の
乗り継ぎなどを考えると懸念されるところかと思います。
こおも大きく、出られては、自分で発言した言葉に首を絞められかねない
状況に追い込まれなければいいのですが。
デルタ航空では、同じスカイチームアライアンスが拠点とする
中国ないしは韓国へ成田のハブ機能を移転する可能性がある
との話まで出てきておりますが、日本におけるハブ機能を構築したのは
合併で消滅してしまいましたが「ノースウエスト航空」ですよね。
日本の航空史にもその名を残すエアラインでしたが
やっぱりデルタとしては、そこまで日本路線に愛着はないのかな
さぁ、一番気になるのは 日本勢の発着枠配分でございます
現在の発着枠配分は、JAL・ANA共に2枠ずつ有しており
昼時間帯に移行ののちは、ビジネス需要の高いニューヨーク線や
ロサンゼルス線などを成田から移行させるものと推測されます。
昼時間帯における「1」枠・深夜早朝時間帯における「1」枠の配分です。
2社で争うわけですから、痛み分けで1枠ずつ分けるのが
一番、手っ取り早いのですが、そこは両社ともに昼時間帯枠を
喉から手が出るほどに、ほしいところですよね。
先の羽田空港国際線発着枠配分では、グレートキャプテンが操縦しても
どうして、飛行機が傾くの? と言っても過言ではないほどの傾斜配分を勝ち取ったANA
対するJALは、法廷闘争に一時打って出る構えを見せたものの
矛を収めた経緯があります。今回も、ANAは先の手法と同じ
破たんしたJALが優遇されていると声高々にロビー活動にご熱心なご様子。
2016年にその優遇策も無くなるにも関わらず、ほぼ恒久的に確保できる
発着枠をかく理由にて得ようとするは いかがなものでしょうか
日本国の法律に順守する形で粛々と経営再建を進めているJAL
非公式の行政指導とはいえ、成田から羽田へ過度の移管が進まぬように
「羽田に国際線を新しく就航させる場合は、成田の発着便も残すように」
とした通称「成田縛り」を違反しているANA (羽田=ロンドン線)
ブリュッセル線開設をヨーロッパ圏を一つの国としてみるならば、
通るかもしれませんが、どちらが国の政策に盾ついてるかは
お分かりになるものと思います。
民主党政権時代に唯一ともいえる成功をおさめた JAL再建ですが
タヌキ猫の目からみれば、時の国土交通大臣の選挙区がある
「府」における議員同士の争いにしか見えません。
そんなにこの法律にのっとった優遇策が不服ならば、法改正に
動くべきところを、動かないところをみると、逆手に取って利用するだけ
利用して、いざことあれば、自身が適用されると算段しているのでしょうか。
それは、別に置いておくにしても、ANAは昼・夜問わず、発着枠獲得に
動いてくるでしょうね A380の導入を正式決定されたANAですが
おそらくは羽田に就航させるでしょう。
現状、A380の羽田離発着は禁止となっていますが、
(後方乱気流の影響等があるそうで)
スポットは整備されていますし、ANAの今の勢いならば、強引にでも
押し通してくるでしょう。A380をホノルル線投入ですから
深夜早朝時間帯枠だと客席を埋めれるかですよね。
もちろん、それでいいのですが、どのような配分で決着を
見るのか タヌキ猫はJAL「1」 ANA「1」と見ていますが
どちらが、昼時間帯を獲得するかですよね。
当初、米国路線発着枠配分は9枠としていましたが、
日米で1日4.5便ずつというのは使い勝手が悪く、また
昼間時間帯(6時~23時)と深夜早朝時間帯(22時~7時)に
1時間の重複があることなどから「交渉を決着させるために、
昼間枠1便を受け入れることは可能」と判断したそうです。
※(午後11時から原則発着不可の成田と国際線運航機能
をつなぐ『リレー時間帯』を含めると午後10時から)
今後、発着枠獲得に向けて、日米双方のエアラインの
争奪戦が激しく火花を散らすこととなります。
どのような結果となるか、タヌキ猫のブログでも
アナウンスできればなと思います。
今回は、ようやっと発着枠で決着をみた日米航空協議について
書いてみました。
タヌキ猫でした。