タヌキ猫です。
2018年12月17日、JL786便(NRT-HNL)
機内において、乗務中の客室乗務員より
アルコール反応が出た問題について
調査結果が発表されましたので、2018年12月25日付
日本航空発表資料を引用する形で書かせて頂きます。
事案発生については、以下の記事でも触れております
(その時のブログはコチラ↓)
国土交通省 日本航空に対し 事業改善命令
社内調査の結果、機内において飲酒があったものと判断
つまり「クロ」でした…
1995年4月入社(業務歴:23年8カ月)ということで
かなりベテランCAであったことが分かりますが
当該客室乗務員は、出発前のアルコール検査において
アルコール値は0.00mg/ℓ(基準値 0.10mg/ℓ)でしたが、
離陸後、最初の食事サービス終了後に、
近くにいた他の客室乗務員より当該客室乗務員から
アルコール臭がするとの報告が先任客室乗務員に対してありました。
先任客室乗務員がアルコール感知器を用いて
当該客室乗務員のアルコール検査を実施したところ
(離陸後約3時間半後の時点)、
呼気中から0.15 mg/ℓのアルコール値が検知されました。
その後、約30分程度の時間をおいて再検査を実施しましたが、
再び基準値を超える0.10mg/ℓのアルコール値が検知されました。
1回目の検査においてアルコール値が検知されてから
到着するまでの間、当該客室乗務員には一切の業務に従事させず、
ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル)到着後に、
あらためて別のアルコール感知器を用いて検査を行ったところ、
アルコール値は0.00mg/ℓでした。
当該客室乗務員からは、飲酒は一切していないとの報告
を受けていますが、社内調査を実施した結果、
以下の事実を総合的に判断し、
機内において飲酒があったものと判断しました。
判断根拠
複数回のアルコール検査の結果、
当該乗務員の呼気からアルコールが検知されたこと。
計3名の乗務員が、当該乗務員からアルコールの臭いがした、と証言
していること。
また、計4名の乗務員が、当該乗務員の様子が
通常ではないように感じたと証言していること。
当該乗務員は、2017年11月にも乗務中の飲酒の疑いを指摘されていたこと。
実証実験の結果、マウスウォッシュや摂取した食事が、
アルコール検査の結果に影響を及ぼした
可能性が認められなかったこと。
プレミアムエコノミークラス用のシャンパン(6oz:約170ml)
がサービスに使用していないにも関わらず搭載時より1本少なくなっていた。
また、MIDギャレー※のごみ箱から空きビンが見つかっていること。
※調理室
要因
2018 年5 月22 日の客室乗務員飲酒事例の発生に際しては、
コンプライアンスに関連する乗務員の管理に留まり、
組織的にリスクを管理するなどの
踏み込んだ対策を実施していなかった。
2018年10月28日に発生したロンドンにおける
運航乗務員の乗務前飲酒事例を受け、全社的に
「飲酒は安全運航にかかわる事項である」と認識して、
意識の啓発に取り組んでいたが、浸透が不十分であった。
出発前のアルコール検査を導入し、水際対策を実施してきたが、
個人の状態に応じた踏み込んだ取り組みが不足していた。
当該客室乗務員の経歴
再発防止策
現在実施している対策
事例周知と注意喚起
全客室乗務員を対象とした乗務前の
アルコール感知器によるアルコール検査の実施 (12月5日より開始)
全社員対象の「アルコールに関する研修」の実施(12月末終了予定)
上記教育を受けたグループディスカッションの実施(3月末終了予定)
客室本部における「飲酒ケースに起因する健康関連教育」の実施(3月末終了予定)
今後の対策
業務中の客室乗務員の相互確認において
「酒精飲料・薬品」の影響が疑われる場合は、
会社に報告することを義務付けるよう社内規定を改定
機内および到着時のアルコール検査の実施(随時)
アルコールにまつわる疾病・不祥事があった客室乗務員
を組織として把握し、健康管理部と連携して
定期的に管理職による状況の確認をする仕組みの構築
管理職1人あたりの乗務員配置数を削減し、
配下の乗務員の状況について、よりきめ細かく把握できる体制の構築
年1回の定期安全教育における
「アルコールに関する安全意識教育」の実施
以上、日本航空は発表した内容となっています。
会社の教育うんぬんよりも「本人の自覚の無さ」
勤続23年8カ月もアンタ「安全」なんだと思ってきたの?
客室乗務員の主たる業務は「保安要員」でしょ
不測の事態に陥った時、対応できませんよ
タヌキ猫はJALフライト時に何度か
お客様の容態急変でCAさんがその対応を
手際よくやっている光景を見かけたことがあります。
うわぁ~この瞬時の判断、日頃の訓練が
生かされているなぁ~と思える場面がいくつもあり
安心を覚えてきたわけですが…
もう、悲しいですよね…
勤続23年を超えるということは、
JALが経営破綻した時もいたわけでして
あの時の苦労を忘れたのかしら???
多くの優秀な方も放出しなければ
会社が成り立たなかった時にでも
残ったわけでしょ?
ホント、機内で一生懸命やられているCAさんのお姿を
多く見かけていますし、そのご苦労を知っているつもりです。
それを考えたら、このCAさんは二度と乗務させるべきではない
こんな、士気の下がるCAと一緒に乗務だったら
タヌキ猫は降りると思いますから…
ただ、今回の事例は、先の飲酒問題にて
外部からの指摘ではなく、同乗するCAさんから
チーフパーサーさんに報告が上がるなど
その後の対応がしっかりと取られた点においては
対応のできるCAさんが乗務していて良かった
とある意味でホッとしています。
今後、処分内容が発表となっていくと思いますが
厳正にも厳正なる処分が下されることを望みますし
多くの日々、安全運航に従事されている
日航社員の皆様にホント失礼ですからね。
お客様を安全に目的地に送り届けてこそ
JALが存在する意義がある
忘れないでほしいです。
タヌキ猫でした。