タヌキ猫です。
10/2に、羽田空港発着枠拡大に伴う、発着枠の割り振りが発表されました。
タヌキ猫のブログでも、争奪戦の行方について書いたことがありましたが。
今回総枠 40枠のうち31枠が決定しました。
エッ? 残りの9枠はどうしたの? と思われる方も多いかと思いますが
米国線が、全く硬直したままで、動きがありませんでした
10/10がIATAに2014年夏ダイヤの路線申請期限と定められていますので
土壇場での動きあるかもしれませんが
今回は、定まった31枠について書きたいと思います。
タヌキ猫と相互リンクしてくださっているサイトさんや、
多くのエアラインファンの皆さんの間で話題になっていますよね~。
かくゆうタヌキ猫の周りでも、タヌキ猫がJAL派ということを知ったうえで。
11対5だったねぇ~と言う人が何人もいました。
そう11対5
31枠のうち、国内航空会社に割り振られた発着枠は16枠でした。
その配分は、JALに5枠 ANAに11枠ということで、明らかなる傾斜配分となりました。
10/2の発着枠発表以来、1週間の時を経て、
タヌキ猫の感想を述べさせて頂くならば 冗談じゃねぇよ!!! (ブッチブッチ)
この一言に尽きます。
発表直前で、このネタをブログにしたならば、
この程度の言葉では済みませんでした。
これでも、随分と落ち着いた中でブログを書いています。
聞いた直後は、食器の1枚2枚 いや3枚4枚 割ってくれようか。
いや、叩きつけても飽き足らぬ。という思いでまいりましたが
1週間経ても、その思いは一向に変わることはありません。
おかげさまで、多くのエアラインファンの皆様にお越し頂いておりますが
タヌキ猫、ずーーーっとJAL派でございますから、今回の発表には
到底納得できるわけもございません
かなり言葉を選んでのブログ作成ではございますが、一部の方には
ご不快な面もあろうかと思いますので、先にタヌキ猫の意見について
お詫び致しますが、撤回するつもりはありませんので、ご了承ください。
波乱の展開となった2014年春より、羽田空港国際線発着枠拡大の発着割り振り
について、米国線を除いた内容を、書きたいと思います。
国土交通省との記者レクの詳細を見た上での
タヌキ猫の感想を交えて書かせていただきます。
国土交通省は、今回の配分について「健全な競争環境」を
中心に考えた配分ということで、JALへの公的支援によって、歪められた競争環境
を是正する観点から、ANAへの傾斜配分となったとの説明です。
公的支援で歪められた??? その公的支援を決めたのは
時の日本政府ではなかったのでしょうか?
法律に基づいた公的支援だったとタヌキ猫は認識しております。
時の政権は、民主党であったとしても、
この法律を作ったのはどちらの政権だったでしょうか?
よもや、お忘れではありませんでしょうね。
何度となく、対応策を打つも、大した効果も見せることもなく
政権が変わっての大ナタによる公的支援は、JALのみならず
多くの国民・株主にも多大な迷惑を被ったのは、紛れもない事実です。
現に、タヌキ猫の周りでも、そういった方を目にしましたから。
かといって、公的支援があの時、行われなかったら
JALは消え去り、ANAの一人勝ちだったかもしれません。
それこそ、競争原理の働かない世界となり、
航空業界を歪める以外の何物でもないとタヌキ猫は、今でも思っています。
一部国会議員の圧力により、不採算・採算度外視の路線を押し付けられた挙句
破たんに追い込む一因を押し付けられ、破たんしたら、はいそれまでよ
といった道具にされ、今回、また今度は、ANAにその矛先を向けている
日本の航空行政そのものに、何か打開策はないのか、
海外の航空行政を参考に、改めていただきたいところですが。
今回の発着枠については、随分と国会議員さんのご助力があったそうで
よほど、民主党政権によるJAL再建が面白くないんでしょうね。
具体的なお名前は差し控えますが、
時の国土交通大臣の功績になるのが、嫌なんでしょうね~。
いつまで、こういうことを続けるおつもりなのか。
ANAさんも随分とロビー活動にご熱心ですからね~。
JALも昔はそうだったかもしれませんが、決め方自体が、
時代に合わなくなってきているのかもしれませんね。
ANAの社長さんが仕切りにおっしゃる「公的支援で歪められた」
というフレーズですが、いかにも解せません。
先の国内線発着枠拡大に伴う発着枠の割り振りは、
ANA8:JAL3 というANAに有利な傾斜配分でした。
ココだけを見てもANA優遇にも関わらず、この時の発着枠総枠は25枠でした。
他に、スカイマーク4枠・スカイネットアジア(現ソラシドエア)3枠
エアドゥ2枠・スターフライヤー5枠ということで、
ANAとのコードシェア関係をもつスカイネット・エアドゥ・スターフライヤー
を合わせると、ANA(コードシェア含む)18枠:JAL3枠:スカイマーク4枠
という、傾斜という言葉以上の傾斜配分となっているのです。
それでも、JALは公的支援の批判を甘んじて受け、
国内線発着枠の将来拡大まで耐えようとしたのです。
が、今回はただ単にJAL対ANAといった国内での狭義の世界ではなく
世界の航空会社アライアンスを交えての戦いであります。
にも関わらず、ANAへの過大な傾斜配分は到底納得のいくものではありません。
ANAのいう歪められた競争環境の一つに、法人税の免除等が挙げられるかと思いますが
これは、あくまで期限の限られたものであります。
発着枠は、ほぼ恒久的に割り振られますので、長いスパンで見たときに
どちらが競争環境を歪めているかは、誰の目にも確かかと思います。
それを踏まえたうえで、前置きが長くなりましたが、
今回の2014年夏スケジュールより発着枠が拡大される
羽田空港国際線の発着枠割り振りを書きたいと思います。
(外国航空会社枠) (国内航空会社枠)
イギリス 2枠(BA1・VS1) 2枠(JL1・NH1)
フランス 2枠(AF2) 2枠(JL1・NH1)
中国 2枠(?2) 2枠(JL1・NH1)
シンガポール 2枠(SQ2) 2枠(JL1・NH1)
タイ 1枠(TG1) 2枠(JL1・NH1)
ドイツ 2枠(LH2) 2枠(NH2)
ベトナム 1枠(VN1) 1枠(NH1)
インドネシア 1枠(GA1) 1枠(NH1)
フィリピン 1枠(PR1) 1枠(NH1)
カナダ 1枠(AC1) 1枠(NH1)
今回の配分により、アライアンス別シェアは、
JALを含むワンワールド約30%に対し、ANAを含むスターアライアンスは
約50%ものシェアをもつことになります。
特に、ドイツ・カナダにおいてはスターアライアンスにて
独占する形となっており、およそ健全な競争環境を築けた
とは言えない状況になっています。
国土交通省としては、JALはフランスで拠点をもち、
ANAはドイツで拠点を持っているため、今回の配分となった
との説明ですが、ANAがフランスでの路線を確保しているのに対して
JALはドイツ2枠あるにも関わらず、1枠も得ていません。
しかも、ドイツ線は、既存のANAフランクフルト線を含め
スターアライアンス独占により、どう見れば、健全な競争環境になっているのか
ひっくり返しても理解することができません。
カナダにおいても、同じアライアンスですからね~。
国土交通省からすれば、アライアンスは移籍もあるから
との見解のようですが、ANAに傾斜配分といっても、
これはやりすぎだとタヌキ猫は感じます。
今回の羽田発着枠の割り振りは、ANAへの傾斜配分により、
JALの中期計画を大きく変更せざるを得なくなり、再建への道を、
国自らが瓦解させかねない事案となるかもしれません。
JALでも是正を訴える陳情をしているようですが、
一度発表したことを覆すことはそうそう、ないかと思います。
しかし、いつまでも「公的支援で歪められた競争環境」という
錦の御旗で攻めてくるのであれば、何かしらの対抗措置を講じる
必要が迫られるかもしれませんね。
今回は、羽田発着枠拡大について、タヌキ猫の意見を述べさせて頂きました。
ご覧のみなさん、それぞれに思うところは多いかと思います。
今後は、フライトスケジュール等の具体的な話に移っていくものと思いますが、
今回書かなかった米国線も含め、どうなっていくのか、
期待よりも心配の大きいタヌキ猫でした。